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九州大学と台湾の陽明交通大学は27日、半導体分野を中心とする共同研究室を立ち上げるための覚書(MOU)を結んだ。九大の伊都キャンパス(福岡市西区)と陽明交通大の双方に置き、トップ人材の育成や先端研究の深化を図る。将来は双方の産学連携の枠組みを融合させ、地域企業の半導体サプライチェーン(供給網)入りを目指す。
九大では8月をめどに、半導体製造などへのプラズマの活用やナノテクノロジー(超微細技術)について研究する「プラズマナノ界面工学センター」に設置する。陽明交通大には九大の学生が6月からすでに派遣されている。
交流は年間数人程度から始める。半導体だけでなく、生命科学分野の共同研究も進める。
狙いは地域企業との産学連携を強め、半導体のサプライチェーン入りを促すことだ。九大の白谷正治副学長は「産学連携を通じて地域の企業の技術習熟度を高めていく」と話す。九大と陽明交通大の産学連携の枠組みを融合させることも視野に入れる。
九大の石橋達朗学長は「日本と台湾の半導体産業を含む様々な活動がここ福岡から盛り上がっていくことを強く期待している」と話した。陽明交通大学の林奇宏学長は「21世紀の複雑な問題に対応するイノベーターを育てる」と応じた。